巻三 第六章 侍従は得業の手紙を見て後は、悲しみに沈んで寝込んでしまったので、人々はしばらくはそうもなるであろうと思っていたが、次第に体も衰えて、ひどく気弱にばかりなっていくので、律師も、「これはただ事ではあるまい。このような物思いがきっか…
巻三 第五章 得業は、この稚児以外頼りとする子供もいないので、ただ嘆くばかりで、世間のことにも関わらないで、引き籠っていた。 それを利用して、この妻は、全て自分の思うに任せて、し得たりと、誰が父ともわからぬ自分の一人娘を、お姫様に仕立て上げて…
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