第三章 叡山から石山への道すがら三井寺を通る。 折しも春の雨。小止みなくしとしと降る雨には蓑傘も効かない。法衣も顔もぐっしょり濡れてしまう。 桂海律師せん方なく、しばしの雨宿りとて金堂の軒をを借りようと、聖護院の傍らを通る。塀越しに老桜が覗え…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。