religionsloveの日記

室町物語です。

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

塵荊鈔(抄)⑫ー稚児物語4ー

第十二 そうしているうちに法会の日にもなったので、庭の前には宝樹宝幡(金銀や玉で飾った木や幡)を立てて、堂内の荘厳(厳かな飾りつけ)は金銀をちりばめ宝石を磨いて飾りつけます。導師である師匠の大阿闍梨の相好(表情)は、まるで釈尊が威儀を正して…

塵荊鈔(抄)⑪ー稚児物語4ー

第十一 文の途中ですが、話題が「鏡」に変わるので回を改めます。 (玉若の夢を花若が叡山の衆徒に語ったが、) 比叡山三塔の大衆は衆議して、「鏡を置くのは問題ないだろう。」と議定なされましたが、ある若い衆徒の中から、「舞の座敷に水鏡を置くのは危な…